牡蠣の実力
ABOUT OYSTER
かきはヨーロッパで「海のミルク」と、形容されてきました。 その栄養価の高さから、少しロマンティックでラブリーな愛称をもらっていたわけですが、現代科学の目を通して分析・研究をすればするほど、その種類、含有量ともに、“ミルク”を遥かに凌いでいることが解明されています。
◇“牡蠣”の成分は「海」の栄養縮図?
ほかの貝類や食べ物に比べ、かきの栄養成分がなぜここまで豊富なのかは、まさに謎。
ただ、かきは地中で移動することがなく、どんな熾烈な環境下にあってもじっとそこに止まっているので、海のあらゆる栄養素を吸収して貯え、活性酸素にも負けない、強靭な免疫力さえも持つことができているのではないかと言われています。
さらにかきは、環境状態の変化によって自らの性を転換してしまう、ミラクル機能も備えているのです。
例え単体の栄養素を人の手で揃え、ずらりと並べることができても、“かき”という天然の生物の中で保たれた栄養、その相互バランス、相乗成分効果は、とても人為的に模倣することは不可能。
様々なサプリメントや健康食品が続々と登場する中で、かきはまさに“由緒正しい栄養”と言う事ができます。
◇「微量栄養素」って何?
簡単に言えば「人間の身体に、ほんの少しだけ…。でも絶対に必要な栄養素」のことです。
かきの中には、その微量栄養素がたっぷりと含まれています。ビタミン・ミネラルと呼ばれています。
ミネラルは、もともと海水や土壌の中に含まれていて、人間の身体の中では作ることができず、食物連鎖による飲食等によって体内に摂り入れるしか方法のないものです。
その中でも特にクローズアップされている「亜鉛・銅・マグネシウム」等の微量ミネラルは、生活習慣病予防に効果を発揮する成分として、重要視されています。
*微量栄養素(ミネラル)の働き*
ミネラル | 身体の中での主な働き |
カリウム | 心臓や筋肉の機能を調整する。 身体の細胞の浸透圧を一定に調整する。 神経や刺激の伝達がスムーズにいくように調整する。 |
カルシウム | 骨や歯をつくる。出血時に血液を凝固させる。 筋肉を収縮させ、心臓を正しく働かせる。 神経細胞を守る。 |
マグネシウム | 骨や肝臓、筋肉に必要な栄養。 精神をやわらげ、皮膚を美しくする。 神経機能を維持する。 |
鉄 | 血中酸素運搬をする。多くの酵素を形成する。 |
銅 | 血中コレステロールの量を調整する。 鉄と組んで血液中の赤血球を合成する。 骨、脳、神経などを生成するのに必要。 多くの酵素を形成する。 |
亜鉛 | 細胞の成長や発育、生殖器の発達に重要な働きをする。 不足すると味覚障害、皮膚障害の原因となる。 精子の量を増やしセックスが強くなる。 |
クロム | 体内での糖や脂肪の代謝に必要な働きをもつ。 |
ヨード | 甲状腺ホルモンをつくり、新陳代謝の速さを調整する。 副腎の代謝機能にも働く。 |
セレン | 組織の皮膚を保護する。 体の細胞内で過酸化物を分解する。 |
マンガン | 脂肪やタンパク質の結合組織の代謝に重要な役割を果たす。 消化を助け、筋帯、骨、神経を強くする。 下垂体の機能を高める。 |